中学受験の勉強は、どうしても苦手克服にフォーカスしがちです。模試の結果を見ては弱点を探し、足りない部分を埋めることに必死になる。それは大切なことですが、もうひとつ意識してほしいことがあります。それが「得意を武器にする」という視点です。
上の子のエピソードをもとにお伝えします。
先生の一言が、上の子の自信になった

上の子は算数が得意で、中でも「場合の数」という単元が特に得意でした。受験が近づいてきたある日、塾の先生が特別授業を設けてくれました。苦手分野の復習をしようという授業でした。
その中で先生がこんなことを全体に向けて言ったそうです。「場合の数って、毎年みんな苦手な子が多いんだよね。だから単元テストをもう一度やろうと思っていたんだけど、上の子さんが前回100点だったから、別のテストにしたわー」
その言葉が、上の子には強く刺さったようでした。先生に名前を出してもらえたこと、自分の得意が認められたこと。おそらく先生は何か意識をして発言した言葉ではなかったのだと思います。ですが、上のこにとっては、受験期のしんどい時期にそっと自信を灯してもらえたような瞬間だったのだと思います。上の子にとって嬉しい思い出として、今でも強く残っているようです。
以降、「自分は場合の数が得意なんだ」という自信が、上の子の中にしっかりと根付きました。
その自信は今も続いている
あれから時間が経ち、上の子は高校生になりました。今でも場合の数は得意で、模試でも場合の数の単元は満点をとってくることもあります。
小学生のときに芽生えた「これが得意だ」という感覚が、高校生になっても生き続けているのだと感じています。受験期のひとつの自信が、その後の学びの土台になっているのかもしれません。
武器を持つことの大切さ

このエピソードを通じて感じるのは、何か一つ「これは自分の得意だ」と思えるものを持っておくことの大切さです。
得意を見つけて伸ばして武器にするもよし、苦手を克服して「できるようになった」という自信にするもよし。どちらでもいいのですが、何か一つ「これは自分にできる」と思えるものがあると、自己肯定感につながっていくと思っています。
中学受験の勉強は長く、しんどい時期も必ずあります。そんなとき、「でも場合の数だけは誰にも負けない」とか「この単元だけは自信がある」という感覚があると、気持ちの支えになります。受験期だけでなく、その先の勉強や人生においても、自分の武器を持っていることは大きな力になると感じています。
最後に
苦手をつぶすことに集中しすぎて、得意を伸ばす機会を逃してしまうことがあります。もちろん苦手克服も大切ですが、子どもの「好き」や「得意」にも目を向けてあげてほしいと思っています。
「この子、ここだけは強いな」と感じる瞬間があれば、ぜひ言葉にして伝えてあげてください。親からの一言も、先生からの一言と同じように、子どもの自信の種になることがあります。
上の子の中学以降の数学の相棒は書いては消せる電子メモパッドでした。途中計算や図を好きに書いて消せる。軽量なので、持ち運びも負担になりません。中学受験時代から導入するのもおすすめです。


コメント