発達障害の子は中学受験をすべきか。伴走してみて思うこと

記事内に広告が含まれています。

中学受験と発達障害、この組み合わせで悩んでいる保護者の方は、意外と多いのではないかと思います。我が家の場合、上の子に発達障害があるとはっきりわかったのは、実は中学受験がすべて終わった後、中学2年生になってからのことでした。診断がついた今だからこそ見えてくるものもあるので、当時を振り返りながら、私なりに思うことをまとめてみたいと思います。

結論は「すべき」。でも視点は幅広く

先に結論から言うと、私は「中学受験はさせてよかった」と思っています。ただし、「発達障害があるから中学受験をすべき」と単純に言い切りたいわけではありません。発達障害という特性を気にしすぎるあまり、学校選びの視野そのものが狭まってしまうのは、あまりよくないことだとも感じています。「発達障害があるから、配慮の手厚い学校を」という選び方だけにこだわりすぎるのも、それはそれで少し違うのではないかと思っています。

実際、上の子が進学したのはいわゆる進学校でしたが、そこにも発達障害っぽい特性を持つ子は、私が見ている限り何人か見受けられました。特性があるからといって、選べる学校の幅を自分から狭めてしまう必要はないのだと思います。

公立進学も、十分に選択肢のひとつ

もちろん、公立進学も十分にありだと思っています。公立には、支援級をはじめとしたサポート体制が整っている学校も多く、これは私立にはあまりない選択肢です。私立の中にも面倒見の良い、発達障害に理解がある学校はありますが、公立の支援級のような専門的なサポート体制とは、手厚さのタイプそのものが違う印象があります。中学受験だけが正解というわけではなく、子どもの特性によっては、公立で手厚いサポートを受けながら進む方が合っているケースも十分にあるはずです。

公立では、内申点がつかなかったかもしれない

私が「中学受験をさせてよかった」と感じる一番の理由は、公立中学に進んでいたら、内申点で苦労していた可能性が高いと思うためです。上の子は、提出物をきちんと出せなかったり、授業中に眠ってしまったりすることがあります。これは、当時はまだ気づいていなかった発達特性によるものだったのだと、今になって思います。

もし公立中学に進んでいたら、こうした行動が内申点に直結し、本人の実力とは関係のないところで評価が下がってしまっていたかもしれません。その評価は高校入試に直結するものです。中学受験によって、内申点にあまり左右されない進路を選べたことは、結果的に上の子にとって大きな意味があったのだと感じています。

「できる」と思える環境にいられたこと

もうひとつよかったと思うのは、中学受験の過程、特に塾という場所で、上の子が「自分はできる」と思える環境に身を置けたことです。上の子はもともと勉強が好きな子でした。知識を蓄えていくこと自体を楽しんでいましたし、塾で出会った同じくらいのレベルの子たちと切磋琢磨できる環境は、本人にとって心地よいものだったようです。

振り返ってみると、小学校の交友関係でも、上の子は発達障害っぽい、いわゆるグレーゾーンっぽい子たちと自然につるんでいることが多かったように思います。当時はそれを特別なこととは思っていませんでしたが、今振り返ると、似たような感覚を持つ子同士だったからこそ、知識を共有し合えたり、お互いにとって心地よい距離感で付き合えたりしていたのかもしれません。この点では、小学校時代から比較的恵まれた環境にいられたのだと感じています。

もし当時、発達障害がわかっていたら

一方で、中学受験当時に発達障害がわかっていれば、違う選択をしていた部分もあったかもしれないとも思います。学校選びの段階で、もう少し別の視点を持って学校を見ていたかもしれませんし、受験期間中の関わり方も、今とは違うものになっていたはずです。過集中や電池切れの波にも、当時はただ「頑張っているな」「疲れたんだな」という感覚で対応していましたが、特性として理解した上で伴走できていれば、もう少し違う声のかけ方、休ませ方ができていたのではないかとも感じます。それでも、知らなかったからこそ、変に身構えず、ただ目の前の子どもの様子を見ながら向き合えていた部分もあったのかもしれません。

また、受験後の関わり方も、当時発達障害がわかっていれば違っていたと思います。実は、中学受験が終わった後、私は勉強面については完全に自己管理に任せて手を離してしまいました。合格したことで安心してしまった部分もありますが、今振り返ると、発達特性を理解していれば、あそこまで急に手を離すことはしなかっただろうと思います。

最後に

発達障害の子は中学受験をすべきか、という問いに対する私の答えは「すべき」です。ただし、発達障害という特性だけを基準に学校選びをしすぎず、幅広い視点で学校と子どもの両方を見てほしいと思っています。うちの場合は、たまたま今になって発達障害がわかったので、当時の選択が本当に子どもに合っていたのかどうかは、正直なところ今でもわかりません。上の子は結果的に通信制高校に進むことになりましたが、進学した中学自体は好きだったようで、後悔しているような様子は見られません。今でも当時の先生や友人と付き合いが続いているのも、その表れなのかもしれません。

もし今、同じように悩んでいる方がいれば、発達障害の有無だけにとらわれすぎず、目の前の子どもがどんな環境で「できる」と感じられそうか、という視点も大事にしてもらえたらと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました