発達特性のある子の塾・学校選び。「規模感」「手厚さ」「進級要件」で見るポイント

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以前、発達障害の子は中学受験をすべきかというテーマで記事を書いた際、「当時発達障害がわかっていれば、塾選びや学校選びも違ったものになっていたかもしれない」という話に少し触れました。今回は、その部分をもう少し具体的に、塾選び・校風選びという切り口で掘り下げてみたいと思います。

塾選びは「規模感」と「手厚さ」で見る

塾選びの基準というのは、正直なところ難しいものです。それでも、今振り返って思うのは、クラスの規模感が大きすぎないところを選ぶという視点です。先生との相性や距離感は、実際に通ってみないとわからない部分も多いですが、それでも先生の目が届く程度の規模感の塾や教室であれば、何かあった時に気づいてもらいやすいはずです。

そして、手厚さにはこだわっていいと思っています。ここで言う手厚さとは、単に面倒見がいいという漠然としたものではなく、例えば宿題の進み具合をこまめに確認してくれるか、つまずいている単元があればすぐにフォローの声をかけてくれるか、保護者への連絡や相談がしやすい体制・何か問題がある場合は塾側から連絡がくる体制になっているか、といった具体的なポイントです。特性のある子は、本人が「困っている」ということ自体に気づけなかったり、うまく言葉にできなかったりすることがあります。だからこそ、塾側から積極的に声をかけてくれる、様子を見てくれるという環境は、大きな安心材料になります。

集団指導か個別指導かは、子どもの性格によるところが大きいです。友達がいることで通塾が長続きしやすく、モチベーションにもつながりやすいという意味では、集団の方が向いている子もいます。一方で、つまずきやすさや飽きやすさを考えると、個別指導の方が合っている子もいるはずです。どちらが正解というわけではなく、その子の特性に合わせて選ぶという視点を持っておきたいところです。

学校選びは「興味関心のタイプ」と「配慮体制」で見る

校風についても、子どもによるとしか言いようがない部分があります。興味関心の幅が広く、いろいろなことに刺激を求めるタイプの子であれば、行事やイベントが多い学校の方が向いていると思いますし、逆に変化が苦手なタイプの子であれば、行事やイベントが少なめの落ち着いた校風の方が合っているかもしれません。

ただ、それ以上に大事だと感じているのは、個別相談の場で、発達面に不安がある場合の配慮やサポート体制について確認しておくことです。補習制度があるか、わからないことがあった時に先生に聞きに行ける環境が整っているか、チューターのような存在がいるか。こうした点は、入学してから毎日の学校生活に直結する部分なので、事前にしっかり確認しておく価値があります。

あわせて、進級要件についても事前に確認しておいた方がいいと思っています。せっかく入学できても、進級の条件に引っかかって、結果的に転校を考えなければならなくなるケースもあり得るからです。実際、上の子は高校に進んでから、興味の持てない分野で単位が足りなかった可能性があります。得意なことにはとことん力を発揮できる一方で、興味の薄いことには極端に手が回らなくなる、という特性は中学時代から明確に見えていました。進級要件がどのくらい柔軟か、苦手科目へのフォロー体制があるかどうかも、あわせて見ておきたいポイントです。

あわせて、疲れやすさという特性がある場合は、家から遠すぎる学校は避けた方がいいかもしれません。通学だけで体力を消耗してしまうと、学校生活そのものへの負担が大きくなってしまいます。

今振り返って思うこと

実際に上の子が通っていた塾も、進学した学校も、悪くはなかったと思っています。ただ、今振り返ってみると、もう少し目を離さずに見ていれば、もっと早い段階で発達特性に気づいてあげられたのではないか、という思いはあります。特性に気づいた上で塾や学校と向き合えていれば、学校生活も受験生活も、もう少し楽しく過ごせる部分があったかもしれません。

もし今、誰かに相談されたら

もし今、同じように悩んでいる方から相談されたら、私は中学受験を勧めると思います。公立中学に進むと、内申点の問題がどうしても出てきやすいですし、中学がなんとかなったとしても、高校に進んでから自己管理の面で何かしらの問題が出てくることもあり得るからです。

ただ、「どこで受験するか」という話よりも大事なのは、子どもの特性を理解し、一緒に本人が生きやすくなる道を模索してあげることだと思っています。苦手なことへの対策を一緒に考えてあげること自体が、何より大切な土台になります。その上で、どのタイミングで受験に臨むかは、柔軟に考えていいのではないかと思います。高校の授業料無償化が進んだ今は、無理に中学受験にこだわらず、高校から私立の手厚い学校を選ぶという選択肢も、十分にありだと思っています。

最後に

塾選びは規模感と手厚さ、校風選びは興味関心のタイプと配慮体制。今振り返ると、こうした視点をもっと意識できていたら良かったと思います。それでも、一番大切なのは「どこで受験するか」以上に、子どもの特性を理解し、一緒に生きやすくなる道を探してあげることだと感じています。もし今、同じように悩んでいる方がいれば、塾や学校選びの基準の前に、まず目の前の子どもをよく見てあげることを、大切にしてほしいと思います。

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